>>25 玄米菜食の問題点はタンパク質の不足、つまり必須アミノ酸の欠乏が避けられない
ということ。
米にもタンパク質は豊富に含まれていることになっているが、特に必須アミノ酸に
関しては大変バランスが悪い。
栄養学でいう「アミノ酸スコア」は、白米が65、玄米でも68程度しかないので、
充分に注意を払う必要がある。
対策としては、リジン・トリプトファンを何らかの動物性食品で補うのが簡単なのだが、
それをしない場合、大豆製品に頼らざるをえないことになる。
しかし、必須アミノ酸を大豆製品で補うにしても、ヒスチジンやアラニンといった部分が
不足する傾向があり、そっらを満足させるほどに大量に取り込むとなると、今度は他が
摂り過ぎになるというジレンマもあって、なかなか難しい。
(加えて、玄米は食物繊維が多いため、栄養素の消化・吸収が白米よりも悪くなるだけでなく、
必要な栄養素まで体外に排出してしまう)
ところがこの問題は、僅かでも肉類や魚介類を摂取することで格段に改善できる。
これは近代栄養学の素晴らしい成果なので、動物性食品を大いに活用すべき。
ところで、玄米菜食では、不足する必須アミノ酸を賄うために何が起きるのかというと、
自身の筋肉や内臓を分解して必要な必須アミノ酸を取り出すことになる。
これによって、特に筋肉が減少すると、当然ながら代謝が悪化して、一時的に痩せられても
すぐにリバウンドするし、ダイエット前よりも太りやすく痩せにくい体質になってしまう。
また、タンパク質不足は、内臓に対しては更に深刻なダメージを与える。
たとえば、アルコールは飲まないし、コレステロール値は基準値以下で、さほど脂っこい食事も
していないのに脂肪肝になってしまう人は結構多い。
(自己流の食事制限ダイエットをしている若い女性に脂肪肝が多発している)
肝臓で中性脂肪が消費されるためにはタンパク質が必要で、タンパク質不足に陥ると肝臓に
中性脂肪が蓄積する一方になるからだ。
それが高じて極度の栄養失調になるとフォアグラ状態になり、アフリカ難民の子供のように
肝臓肥大で腹だけぽっこり膨れてしまう。
返信する