通常、血糖値が高い時には、膵臓からインスリンというホルモンが適宜分泌され、
糖の利用が促されて血糖値を下げる仕組みになっていますが、高血糖の状態が長く続くと
インスリンの分泌や働きが悪くなることがあり、その場合には糖がエネルギー源として
うまく利用できなくなるため、血糖値が下がらなくなってしまいます。
糖の利用ができなくなると、それに代わるエネルギー源としてタンパク質や脂肪が分解され、
エネルギーとして利用されるようになります。
脂肪が分解されたときに「ケトン体」という物質ができますが、これが増えると
血液が酸性に傾き、これらのことが原因となって、ペットボトル症候群の諸症状が現れます。
具体的には、のどが渇く、尿量が増える、だるい、疲れやすい、イライラする、
吐き気がするなどの症状がよくみられます。
重症になると意識がもうろうとして、時には命に関わることもあるので注意が必要です。
「ペットボトル症候群」という病名を聞いても、あまり重症感が伝わってこないかもしれませんが、
実態は糖尿病そのもので、しかも急性の代謝異常を起こしている状態です。
糖尿病と診断を受けている方はもちろんのこと、糖尿病の可能性を指摘されている方や
メタボリック症候群の方も含めて発症リスクが高いと考えられます。
実際のところ、健康にあまり関心のない若年層の肥満男性で、日常的にジュースや
コーラを大量に飲むような人が罹りやすいと言われています。
返信する