なお、1日2食や1食にすると、体質にもよるが、確かに短期的には体重が減ることもある。
しかし、ヒト属がアウストラロピテクス属から分化して200万年、ホモ・サピエンスが
現れてから40万年…その歴史のほとんどを狩猟・採取によって肉食で過ごしてきた人類が、
僅か1万年前の農業の発明以降、穀物を主食に据えるようになってからは、ただえでさえ
(1日3食摂っている場合でも)動物性タンパク質の必要摂取量を満たすことが難しくなって
しまっているのに、食事回数を減らすと、タンパク質摂取の絶対量がさらに減るために、
筋肉量を維持できず、顕著な筋萎縮を伴い、代謝が低下し、長期的に見れば太りやすく
痩せにくい身体になる。
1万年という短いスパンでは、残念ながら、肉食動物である人類を穀物食に適応させるだけの
進化は起こり得ない。
(日本人は米を食べるから腸が長いというのはガセネタ。俗に「肉食だから腸が短い」などと
言われる欧米人の方も、よく考えれば庶民が日常的に肉を食べられるようになったのは
ごく最近のことで、それまでは人口の大半が小麦粉・ジャガイモ等の穀物で腹を満たしていた)
このように、ただでさえ、消化器官は依然として肉食動物のままで、穀物を主食にするという
不自然な食生活をしているのが現代人なのだが、ましてや、穀物の精製が始まったのはたったの
200〜300年前。
食後血糖値を急激に上げる精製炭水化物という、人類史上これまで例がなかった食品に、
そうやすやすと身体が適応できるわけが無く、糖尿病に悩まされることになったのは
ある意味必然と言える。
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