胃ろうにするべきかどうか、迷っておられる方・ご家族には、『「平穏死」のすすめ』
を読むことをお勧めすることも多いです。
出版されたのはだいぶ前のことになりましたが、今でも内容は十分通用します。
『「平穏死」のすすめ』を読みました、と、当院に訪問診療の依頼に来られる方も、
珍しくありません。
しかし、Yさんのご家族のように、本当に何度も何度も読み込んでおられた方というのは、
なかなかおられません。
納得するまで何度も読み込むというのは、素晴らしいことですね。
●「本人の希望に沿う」最期の迎え方
「死ぬときぐらい 好きにさせてよ」
これは2016年、宝島社が、新聞の全国紙4紙でおこなった企業広告です。
樹木希林さん出演の大広告には、度肝を抜かれましたね。
じつは現在、「死ぬとき」をめぐって、大転換が起こっています。
ぜひとも知っておいていただきたいことは、2つです。
1つめは、「人生の最期を、どこですごすか」ということについて、
これまでとは考え方が180度、転換してきているということです。
もう1つは、「自分の最期は自分で決める」という時代になってきている、
そして政府がそれを後押ししている、ということです。
これまでは、体調が悪くなると、病院で検査を受けたり、
入院して治療を受けたりするのが当たり前、と思われていました。
今でもそう思っている方も多いでしょう。
実際に、病院で最期を迎える方が一番多く、全体の約8割くらいです。
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